副題

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2016年10月13日木曜日

長期自転車旅行の旅の要素技術 - アウトドア能力 1/3

自転車旅行に必要な旅の要素技術のアウトドア能力の解説 1回目です。


・アウトドア能力
この能力は治安さえ許せばどのような環境でも生存でき、各人の生活体力の弱さを補完しながら、一定の生活環境を整えることができる能力です。
アウトドア能力が向上すると、自信を持って活動領域を広げることができる。
(撮影地 チリ)
長期自転車旅行者にとって生活体力と並び、旅行の継続を左右する重要な能力で、この能力がないと環境によってはそこへ居る事自体苦労することになり、苦労で済めばいいのですが、状況により困難にさえなり自転車旅行が苦難に満ちた苦行の様相になります。


アウトドア能力は生活体力や運動体力のように今さら変えることが難しい能力ではなく、道具(衣類や即席物を含む)の選定とその使用方法の習得、それと様々な状況をこなした経験値になり、本人のやる気と行動力で向上する能力です。


アウトドア能力は生活体力だけでは対応できない環境下で、
道具類(衣類や即席物を含む)を選定し、使用する能力。
(撮影地 カナダ、-30度の走行でフェイスマスクを選定し、使用)
そのため、長期の自転車旅行のトレーニングとして何かやりたい人にはアウトドア能力の向上をお勧めします。日本では幸いにも四季があり暑い日や寒い日、雨や風、雪の日、直射日光が当る状況等、様々な状況を経験できます。それらの体験を通し自分なりに装備や状況判断に反映させておくと海外の自転車旅行でも役に立ちます。


一般に、経験値は「失敗の経験」とも言い換えることができ、アウトドアでは道具の選定ミス、取り扱いのミス、状況判断ミス、うっかりミス等があり、些細なミスでも折り重なると些細ではなくなります。これらの失敗による困った経験や後悔をすると経験値が出来上がり、似たような状況でミスを思い返し、過ちを繰り返さないようになります。


このような失敗の体験を通した意識の変化が、堅実で安定性のある行動へと結びつき、日々移動し毎日違った土地を訪れる不安定な環境の自転車旅行では、この経験値が安定した生存環境の構築に繋がります。


そのため、最初は失敗しがちなアウトドア活動も面倒がらずに改善し、食事や衣服の影響、自分にとり睡眠を維持する寝具類の選定等、自分の特性を把握するように努め、対処していくとアウトドア能力は向上していきます。結果として治安さえ許せば、世界中のどこでも生存できる、実践に基く根拠のある自信ができ上がります。


実際には上記のように難しいことを考えずに、アウトドア活動を楽しみながら経験値を積み上げていけばいいと思います。


中には自転車旅行を急に思い立ち、短期間にアウトドア能力を高めたい人もいると思います。その場合は、わざと判断を失敗した状況や困難な状況を作り出すと、ある定度短期間にアウトドア能力を高めることができます。具体例として、雨が降る夜ライトを付けずテントを組み立て泊まったり、雪上にテントを立て雪から水を作り寝袋無しで泊まったり等々をすることにより、一定の経験値は急速に高まります。

雪上キャンプを一度でも経験しておくとアウトドア経験値は向上する。
(撮影地 カナダ)

次回はアウトドア能力の2回目で衣食住の解説を行います。