副題

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2017年5月23日火曜日

長期自転車旅行で膝を痛めないペダリング

長期の自転車旅行で膝を痛めないペダリングを店主の経験を元に記します。速く走るためのペダリングではなく、あくまで膝を痛めずに自転車旅行を続けるのを目的とした店主の経験則です。

ペダリングでは大まかに前乗りと後ろ乗りがあり、その中庸的なポジションが最適なペダリングになるようで、各人の骨格や筋肉、走る距離、錬度により異なるようです。

膝を痛めないためのペダリングは前乗りより後ろ乗りの比重が高いペダリングになります。

前乗りはちょうど階段を登る動作に近く、非常に馴染みのある動作のため自転車を始めたばかりの方は自然となるペダリングです。このペダリングだと膝に体重がかかりこれが膝を痛める原因になるようです。そのため、前乗りの割合を減らし、強い前乗りの立ちこぎを極力行わないようにします。

一方、後ろ乗りは日常動作で似てる動作はあまりなく、自転車ペダリングの独特の動作だと思います。あえて言えば、ちょうど椅子から立ち上がる際に前かがみになり腰を浮かせた瞬間が似ている動作だと思います。そのため、慣れないと筋肉の使い方が分からずに、意味を見出せないペダリング方法だと思います。

後ろ乗りですが、以前ラクダのこぶを作ると表現された方がいますが、自転車旅行の場合は前傾が緩いので、「腰を軽く後方へ落とす」と表現するとイメージし易いと思います。そこから前傾を深くすればラクダのこぶができますが、自転車旅行ではそこまで前傾はしないのが通常です。そして、ペダリングは腰を落とした後、ペダルを踏み込むというよりも前方へペダルを押し込むような動作になり、この際、場合によってはかかとが下がる感じになります。

旅中に100km程走った夕方などに腰を落とし、前方へペダルを押し込むような動作を意図的にすると前乗りとは違った後ろ乗りの筋肉を意識できると思います。

このやり方だと自分の体重は膝にかからずに、筋肉による力の加減で調整できるペダリングになります。そのため、前乗りと違い、膝に自重という調整し難い重さがかからずに済み、膝の角度や構造も影響し、膝を痛め難いペダリングになります。
後ろ乗りを習得すると航続距離も伸びます。
(撮影地 チリ)
ここからは推測混じりになりますが、後ろ乗りやペダリングを調べると、使用してる筋肉は大内転筋が主なようです。腰を落とすことで骨盤を後方へ倒し、骨盤の下部にある大内転筋の起始を前方(下方)へ移してモーメントアームを作り出し、腸腰筋で大腿骨を引き上げればさらにモーメントアームが作り易くなるようです。フィッティングでこのモーメントアームが取れてるかどうかを判断するのは、恐らく難しいのではないかと思います。

ペダリングのコツとしてはその他に、尻の筋肉を固定させ、動き易い大腿骨と骨盤の接合部を固定し回転トルクを逃さないようにする。腰を落とすと体が前に倒れるので腹圧で体を支える等があるようです。

それと、ウェイトトレーニングでこの後ろ乗りの動作をやろうとしても、骨盤を後ろに倒すため背が曲がった状態になり、これにウェイトをかければ背や腰を痛めてしまいます。その為、この後ろ乗りを鍛えようとするには自転車に乗る方法が一番適切で、自転車に乗り坂道等の高負荷な練習がウェイトトレーニングになると思います。

以上、店主の経験則から膝を痛めないで長期の自転車旅行を行うためのペダリング例でした。